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着物買取不可

買取できない着物がある理由とは?買取不可着物の対処法も解説!

もう袖を通すことが無い着物、家にしまいっぱなしにしていませんか?最近では着物専門の買取業者も増加し、中古着物が高額で買い取られるケースも珍しくなくなっています。家に着物を埋もれさせておくより、高く売れた方がオトクですよね。

とは言え着物は、必ず何でも買い取って貰える!というわけではありません。種類や状態によっては、業者にも「買取できない…」と言われてしまうことがあるんです。着物が売れない理由には、どんなものがあるんでしょうか?

今回は着物が買取不可になる理由や、買取業者に売れなかった着物の対処法について解説していきます。

着物が「買取不可」と言われる7つの理由

着物買取専門業者では、訪問着・留袖・振袖等、幅広い種類の着物の買取を行っています。また業者によっては古い着物、柄が流行遅れの着物等でも買い取ってもらえるケースも多いです。しかし以下のような着物の場合には、買取を断られてしまう可能性が高くなります。

1.シミ・汚れの範囲が大きい・多い

着物買取専門の会社は、着物の汚れを取る専門のクリーニング業者と提携をしたり、会社の内部に独自のクリーニング部門を置いていることが多いです。そのため多少の汚れなら、買取業者側でクリーニング対策をして、綺麗な中古着物として再販売することができるんですね。そのため、「軽い汚れ」「小さなシミ」といったものであれば、汚れのある着物でも買い取って貰える可能性が高いです。ただ以下のような汚れだと、クリーニングをしても汚れがなかなか取りきれません。そのため中古として再販することが難しくなります。

【対処しにくいシミ・目立つシミの例】
・シミ範囲が大きい(直径5センチ以上のシミがある)
・シミ範囲が表側にあり非常に目立つ(胴裏ではない)
・シミが刺繍部分にかかっている
・シミが全体的に広がっている、シミ箇所が多い
・染めを行った部分が変色している
・ひどい褪色(色あせ)が見られる

またシミのある部分が着付けや帯等で隠れない場合、やはり中古着物としての販売は難しいです。そのためシミの箇所や範囲の広さ・汚れの程度によっては、買取NGとなってしまうんですね。

2.カビが生えている

日本は湿気の多い国なので、着物の保管にはかなり気を使わないと着物にカビが生えます。カビ菌が繊維に生息している場合、着物は以下のような状態になります。

【カビが生えている症状例】

  • 白カビが生える:表面にふわふわとした白カビの塊ができる)
  • 青カビが生える:緑・青・黒等の小さなシミ汚れがポツポツとできる
  • カビによる変色が起こる:褐色(オレンジ色~濃い茶色のような色)のシミ汚れができ、徐々に範囲が広がる
  • カビ臭くなる:独特の匂いが生まれ、干しても取れにくくなる

カビ菌は一度発生すると非常に厄介で、かなり徹底した作業をしないと除菌をすることができません。また一枚カビが生えた着物があると、その他の着物にカビ菌が匂いが移ってしまうこともあります。そのため、カビの匂い・汚れがある着物は買取不可となることが多いです。

3.匂いがキツく残っている

カビの匂い以外にも、着物に匂いが強く残っているのはNGとされることが多いです。中古着物販売の時、「匂いがある」というのはトラブルの元になりやすいもの。また匂いの成分は絹・麻・綿等の自然素材に付いてしまいやすく、かなり丁寧にクリーニングを行っても取り切れないことがあります。

【着物に付く匂いの例】
・タバコの匂い
・芳香剤の匂い
・ペットの匂い
・防虫剤の匂い
・香水の匂い

しまいっぱなしだった着物の場合、防虫剤等の匂いは少し陰干しをするだけで弱まることもあります。査定を依頼する前にしっかりと陰干しをして、匂いが残らないようにしておくことも大切です。

なお2日程度陰干しをしても匂いがしっかり残るという場合、残念ながら専門のクリーニングを行わないと衣類のニオイは取りきれません。

4.喪服着物である

着物の状態だけでなく、着物の「種類」によって買取を断られることもあります。その代表とも言えるのが、「喪服着物」です。喪服着物とは、その名のとおりお葬式やお通夜などで着る黒一色の無地の着物のこと。地域によって着用方・考え方等は異なりますが、原則として五つ紋(背中・両胸・両腕に家紋)を入れて仕立てます。

家紋は家によって異なるため、中古着物では「家紋入り」が好まれません。また着物愛好家の間でも、黒一色の喪服着物は人気が無いんです。需要があまり無い=売れにくい、ということで、喪服着物を買い取らない業者が多いんですね。

ただ最近では一部の業者(『スピード買取.jp』『ヤマトク』等)で、喪服着物の買取も行われるようになっています。「喪服着物を買い取って欲しい!」という場合には、事前に買取対応をしている業者を調べておくと良いでしょう。

5.ウール着物である

非常に多くの着物買取業者が「買取不可」としているのが「ウール(毛)の着物」です。これは何故なのでしょう?主な理由としては「虫が付きやすい(虫害が起きやすい)」という点が挙げられます。

ウール(羊毛)は、カツオブシムシという虫の大好物です。きちんと防虫剤等を入れておかないと、保管をしている間に多くの虫が卵を生んでしまい、布地のあちこちに虫食いが起こってしまいます。更に困るのが、一緒に保管をしている着物(ウール以外)も虫害に遭う恐れがあるということ。他の着物に比べて、防虫対策に非常に力を割かなくてはいけないんですね。

また保管に手間がかかる割に、ウールの着物は元々が正絹等に比較して安価です。そのため中古着物の場合、保管のコストで赤字となってしまうことがあります。

1)虫が付いてしまいやすい
2)正絹等の他の着物に虫が移りやすい
3)防虫剤の匂いが保管中の着物に付いてしまう(売れにくくなる)
4)防虫対策のコストの割に、売価が高くない

 
上記のような理由によって、ウール着物は「買取NG」とされやすいんですね。

ただ店舗によっては、人気の色柄(流行のブランドやデザイナー着物等)ならウール着物でも買取OKとしていることもあります。

6.ポリエステル着物である

ウールほどではありませんが、ポリエステル(化繊)の着物も買取不可とされる可能性が高いです。

ポリ着物(ポリ混紡着物)は新品でも売価数千円~数万円程度で取引されることが多いもの。そのため中古の場合だと、販売額を大きく引かなくてはなりません。また海外の着物愛好家等からは主に日本の「シルク(正絹)」の着物が好まれており、化繊は人気が無いのです。

ただし例えば若い女性向けのリサイクル着物ショップ等の場合、手軽なポリ着物の方が人気で好まれる、ということはあります。ブランド・デザイン等が現在人気のものである場合、店舗によってはポリ着物を喜んで買い取ってくれることもあるでしょう。

また最高級の洗えるきもの専門店である「きもの英(はなぶさ)」のようなブランドメーカー品の場合、買取扱いを行っている業者もあります。

7.着物のサイズが小さい(丈が短い)

女性向けの着物は、着付けの際の「おはしょり」という部分で丈の調整ができます。そのため、洋服に比べればサイズ感はそこまで厳密でなくても大丈夫なんです。ただ、とても身長が低い方向けに作られた着物の場合、着付けでも調整ができません。現代女性の平均である155~160センチ前後の女性が丈の短い着物を着用すると「おはしょりが全く作れない!」ということにもなってしまうんです。

着物の縫込みの量が多ければ、一度着物をほどいて縫い込んだ分を出し、丈を長くすることもできます。ただ、それには和装の知識と技術を持ったプロによる丁寧な作業が必要です。現代女性が着る中古着物として再販するには、プロにお直しを依頼して、多額のコストが必要となってしまうわけですね。そのため業者側は「小さい着物」を避ける傾向があるんです。

おはしょりを作って着るには、その人の身長と同程度~+5センチの丈が必要になります。現代の日本人女性(20歳以上)の平均身長は154.2cmなので、丈は160センチ程度は欲しいところ。平らに置いて丈が155センチより短い着物の場合、「買取不可」となる可能性も考えられます。

着物買取業者に「買取不可」と言われた時の対処法

着物専門の買取業者に「買い取れません」と言われてしまったら、着物の処分はどうしたら良いのでしょう? 

ネットオークションを使ってみる

オークション
ネットオークションサイトやフリマアプリを使って、業者を通さずにユーザー間で物品を売買するのも一つの手です。買取業者には人気の無いウール着物やポリ着物等でも、オークションで「欲しい!」という人が居れば売ることができます。人気のブランドや柄であれば、意外と高額で売れることもありますよ。

ただオークションに出品する場合には、以下のような店に気をつけることが大切です。

【オークション出品時の注意点】

  1. サイズを正確に採寸する(裄丈・身丈・袖丈等。数値や名称を間違えないこと)
  2. 素材をきちんと確認する(不明の場合は不明と書かなくてはNG。たぶん絹、といった書き方はトラブルの元です)
  3. シミや汚れが無いかしっかりとチェックする
  4. シミ汚れ・傷がある場合には明記し、その画像も大きく載せる
  5. 匂いが付いていないかよく確認する
  6. 家紋付きの場合には家紋もしっかり画像掲載する

着物のネットオークション出品では、出品者側・落札者側の両方で着物に対する知識の不足や情報交換の不足が有り、落札後・商品到着後等にトラブルとなるケースが多発しています。例えば出品者側が「美品の振袖です」と出品したのに、実際には袖の裏側等に汚れがあった、虫食いがあった…これでは落札者側は怒りますよね。

着物買取業者に「買取NG」とされた着物は、オークションでも「要注意」の扱いであると考えた方が良いでしょう。査定時に「この点がNGなので買取不可」と言われたら、その部分はオークションでもきちんと明記しておいた方がトラブルを避けられます。

フリーマーケットを使ってみる

大量の着物を一気に処理したい!という場合には、ネット上ではなくリアルのフリーマーケットを使ってみるのも手です。その場で顧客が着物を手にとり、あててみたりできるフリーマーケットであれば、顧客も着物の状態に納得の上で買っていってくれます。ネットオークション上での販売に比べれば、トラブルが起きる心配も少ないでしょう。「3枚まとめて×千円!」といった売り方で、一気に昔の着物をさばいてしまう人も居ます。

現在ではハンドクラフトのために和布の端切れ(ハギレ)を欲しがる人も多いので、ハギレ状態にしてから売ってしまう、という人も多いようです。

ただフリーマーケットで売上を伸ばすには、顧客が気軽に試着ができるように鏡を用意したり、試着のために広げられた着物を畳み直す…といった手間も必要です。またフリマの場合、お客さんとの値引き交渉合戦といったコミュニケーション技術も必須。フリーマーケットの手間暇を楽しめる人でないと、「くたびれ損」と感じるかもしれませんね。

買取業者に処分も依頼する

「オークションやフリマを使うのは面倒」という場合には、自治体の指定に則って「古布ごみ(衣類ごみ)」として着物を処分することになります。でも自治体によっては古い衣類の処分方法が独特で、これもまた面倒…ということも。特に売れなかった着物が大量にある場合だと、ゴミ出しにも一苦労!というケースが多いようです。

このような場合には、宅配買取をしている業者に査定を依頼して、査定時に「売れない着物はそのまま処分して欲しい」とお願いしてみるのはどうでしょうか?買取業者によっては、売れない着物・値段が付けられない着物の処分を無料で行ってくれるところもあります。「着物の処分の手間を少しでも減らしたい」という時には、このような方法を取るのも手ですよ。

おわりに

着物が買取不可になる理由や、売れない着物の対処法はいかがでしたか?「着物の素材や種類がよくわからない…」「シミやカビのチェックのために着物を広げたら、また畳むのが大変そう」そんな場合には、自宅まで鑑定士が無料訪問してくれる着物買取業者に依頼をしてみるのもひとつの手です。どれが買えるか・買えないのかをスピーディーに教えてくれますし、業者によっては「査定のみでOK」というところもありますよ。

また「喪服着物でもOK」「ウール着物でもOK」といった着物買取業者を選べば、お部屋に溜まっている要らない着物をスッキリと処分することもできます。業者によって買取範囲は異なりますので、ご不安な場合には事前に問い合わせをしておくことをおすすめします。

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